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無表情の宇野くんA

第7章 私と同級生②。

「うわっ、てかひっさしぶりじゃん、まじ元気だった?ていうか二年経ってんのに変わってねー、相変わらず可愛くねーなー、俺の彼女の方が可愛いしおっぱい大きいぜ、もみっ」


私が思い描いていた卒業から二年経った宇野くんのイメージはこんな感じだったのだが、想像以上に二年前と彼は変わっていませんでした。


相変わらず無表情だったし、無口だった。


前述のようになられていても困っていたが、そのままの彼も困ったものだ。彼女である五味さんのことが可哀想でもある。


友達ならば仲良くできても、恋人がこうだと、心寂しさを感じてしまうものではないだろうか。


「そんなこともないよ。前は全くだったのに、今は話してくれるようになったし、私は宇野くんといるだけで楽しいよ」


五味さんは笑顔でこう言っていた。


一方の宇野くんは、私がトイレへ行っている隙に、私に対する今までの恨みを晴らすかのように私の悪口を言っていたらしい。


私のして来たことを、その程度で越えられるとでも思っているのだろうか?

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