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第1章 一目惚れは永遠に.......(O×S)

大野『この近く…だけど?』

「そっか!じゃあ、ご近所さんだったかもね!」

大野『……ぅ、うん?』


彼は「そっかそっか〜」なんて笑いながら足元の水を一蹴りした。

ピチャンッ

一蹴りした水は綺麗なカーブを描いて彼の足元にかかって足を濡らした。
初めから水で濡れるのを想定してなのか彼は履いているジーンズを捲っていて水が跳ね返ってかかった部分は彼の真っ白な肌だった


「俺ね?明日ココ出ていくんだ……」

大野『えっ、そうなの?』

「うん。親の都合なんだ」

大野『親の都合…………』

「そう、親の都合。」

大野『寂しくないの?』

「え?」

大野『親の都合って……君は?君は寂しくないの?』

「…寂しい……?うん…少し寂しいよ。」


「寂しいけど親の都合ならなんも出来ねぇし…」なんて少し寂しそうに微笑む彼の目線は足元。

蹴りまではして無いけど足を動かして水を揺らしている
水を欠くように混ぜてジャブジャブと音を立てている彼は今何を思っているのか…………?


大野『そっか。それもそうだね…………。』

「うん、仕方ないよ 笑」

大野『うん。』

「ねぇ、貴方の名前はなんて言うの?」

大野『え?』

「名前!教えてよ!」

大野『……大野…智…』

「大野智…………ふふっ、いい名前だ!」
「大野……智……大野……智……ふふっ」


再びふわっと笑った彼は嬉しそうで楽しそうに俺の名前を発する。


大野『君こそ、なんて名前なの?』

「俺?俺はね……」


彼はくるりと回って俺に背中を向けたそれから少し先に進んでくるぶしより5cmぐらいの水深に達するところまで歩いたらこれまたふわっと首だけを回して顔をこちらに向けてこういった。


「翔…櫻井翔って言うの」

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