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ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第15章 初めて褒めてもらえました!

陽が長い夏場は、早いうちから主婦たちでごった返す、惣菜屋さん。


だけどそんなピークも過ぎて閉店間際のラスト1時間になると、会社帰りのリーマンたちは必ず同じくらいの時間に足を運ぶの。


だってどんなに陽は長くても、会社の勤務時間は変わらないもんね。




「ありがとうございます。お気を付けてお帰り下さいねっ」



今日は珍しくメイクアップした私なんですよ!

…と意気込んでレジをやっていても、お客さんの反応は特別変わった様子もなしっ


別に褒めてほしいとか、そんな事は期待しちゃいないんだけどね。


だけど化粧なんて結局してもしなくても変わらないんだったら、面倒な分しない方が楽かもしれないなぁ。



…なんて!
いつまでもそんな事ばっか言ってたら、どんどん女子力下がっちゃうよねっ


そしてオトナな女になれないまま、きっとオヤヂ化しちゃったりして…





「こんばんは」

「ゎあっ!
す すみませんっ
いらっしゃいませ、こんばんはっ」



なんてバカな事を考えてたら、目の前に来たお客さんに気付かずにボーっとしていた。


いけない いけないっ
今は仕事中だよっ!

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