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ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第3章 やっぱり、イマドキの若いもんはぁ!

「見つけた!」


「はぁ?」



彼がお客さんだという事をすっかり忘れていたとは言え、いきなり「見つけた!」はないだろう。


惣菜を買いに来ただけなのに、いきなり店員に「見つけた」呼ばわりされた彼は、案の定ポカンとした顔をしたわけだ。


うわーっ
何やってんだ、私!




そんな彼はこの前出会った時と同じように、白いカッターシャツに黒いズボンという制服姿。

チャラい容姿は相変わらずで、もう20時だってのに最近の高校生はこんな時間まで外に出てるのかなんて思う。




「あのっ、すみません。
先日、近くの本屋さんで傘を借りた者ですけど…覚えてますか…?」


「………………………………………あぁ!」



しばらくジッと顔を凝視されてドキッとしたが、彼もようやく私を思い出したようで、声をあげた。



て言うか…あんまり顔とかマジマジと見られるの苦手かも。


いつも鏡を見ては「これ28の顔じゃないよなぁ」って思ってたから、それを他人にも思われる事に恐怖感を抱いてる部分があるからだろうな。


もちろん年齢を公表しながら外を歩いてるわけじゃないから、誰もそんな風に思ってなんかいないんだろうけどね。


つまり…私の勝手な被害妄想か。

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