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ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第31章 ***

やがて目の前まで来た2人が、僕に気付いて足を止めた。




「あれー?
オヤジこんなとこで何してんの?」


「ん…ちょっとコンビニにな…」



息子の隣に立つ彼女は、僕から視線を逸らすように俯き加減になっている。


まぁ…無理もないか。



「ひなぁ、大丈夫だよ。
ひなはいつでも、俺が守ってあげるからね」

「し 慎吾くん…っ」




「ふふっ、彼女を大切するなんて、頼もしい息子さんですね」


「あ、あぁ…」



この時、何も知らない後輩は当然この場の状況なんてわかる筈もなく、酷な事を平気で口にした。


気不味い空気だけが、辺りを包む。




「じゃあ…な、慎吾」


「んー。
てゆーか、仕事あんまムリすんなよ、オヤジ?」


「…わかってるさ。
行こうか」

「はい、盆子原課長」




あまり長くは耐えられない状況に、僕は半ば強引に足を進め息子たちと別れた。


この場にいる事が酷なのは、みんな知っているから…。

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