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ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第6章 デートの約束なんて初めてですから!

だけど久保店長が言った通り、私は今ものスゴくニヤケていたと思う。

それはもう、気持ち悪いくらいの笑顔で。



だって、今でもまだ胸がドキドキしてソワソワして、落ち着かないんだもん。





──『昼ご飯だけど、11時くらいでいい?
もっと遅くしようか?』


──『いえ、私3時から仕事だから、早い方が都合良いです』


──『じゃあ明日は11時に、約束な』




…初めてした、デートの約束。



学生時代、誰かから告白された事もなければ、した事だってない。

高校は女子校だったから、男の子との縁もなかった。


そうして卒業後、無事に就職はしても、青春を取り残したまま年ばかりくっていった。



そして現在。
28にもなれば、そのくらいの年齢の人を恋愛対象として見るのかなと思いながら仕事はしているんだけど。

私がいつまでも子どもみたいな顔してるから、同じくらいの年の男性はきっと私を恋愛対象としては見ないだろう。


でもそれが、私を恋愛から遠ざけた悪循環でもあるの。




だから彼も…決して恋愛対象としては見る相手ではない。


…んだけど。



初めてのデートにウキウキしてしまうのは、どうしても仕方のない事、だよね…?



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