【参加型小説・連鎖の尻尾】
第5章 足跡と臆病な助手
三人は高田と別れバス停に向かった。
「んっだよ――――…帰りはバスっすか?行きのタクシーはなんだったんすか!」
白馬はもうじき来るバスの姿をイライラしながら待つ。
「そうだ、もっと詳しく聞きたいんですけど!成小坂の様子とか、どうしてここに来たかとか!」
煌太がしびれを切らして切り出すと、ペガサスは「あ~…」と、煌太にも分かりやすくここに来た理由を教えた。
「――――で、面会したが…成小坂に坊さんの霊の気配はなかった!って事でいいんですよね?」
「そ、顔色もよくて――――元気そうだったぞ。それに、俺に憑いている“猫”は見えていたみたいだった、嬉しそうな顔をしていたから」
ペガサスが言うには、今までで一番元気そうだったと言う。
「成小坂は水難事故からズーッと坊さんの霊に憑かれている訳だから…その霊がいなくなったら元気にもなるんじゃないっすか?」
白馬は、遠くの方に姿を見せたバスに少しテンションが上がったのか“元気になって良かったじゃん”と、いいながら笑った。
「――――そうか…?」
しかし、何故かソワソワする煌太はそのテンションに付いていけずペガサスを見る。