【参加型小説・連鎖の尻尾】
第6章 新たな事件と謎
「えっと――――類様…そちらの方々は?」
「お~!今回の助手……一人は安全ブザー、一人は好奇心だ!面白いだろ?」
「ハハハ、本当ですね――――珍しい動物系の霊の影が見えます」
「え!貴方――――見えるんですか!?」
煌太が頭の上をチラチラ見るお坊さんに目を輝かせる。
「あ~…ぼんやり煙…みたいに見えます!でも、力が弱いので毎回見える訳でもないんです。声も聞こえませんし。類さんの力に比べたら月とスッポンです」
若い坊さんは照れ臭そうにでも鼻高々にペガサスを見た。
「そう、力で言ったら――――類がここを継ぐべきなんだろうけど…よ、帰ったか」
「またまた~…こんないい加減な奴がここを継いだら、俺の代でここは潰れるって」
すると、奥から立派な着物を着た渋いお坊さんが出てきた。
「はじめまして、類の兄で――――ここの住職をしております。浅沼 善(あさぬま ぜん)と申します」