【参加型小説・連鎖の尻尾】
第9章 失踪と不思議な力
いつもの客間に通された三人は、見慣れない青年に戸惑いながらも、出されたお茶を飲む。
「あ…初めまして。俺――――ここで住職の修行をしている、幹(みき)と申します。遼とは…同時期にここでお世話になっています」
「それじゃあ…遼君のとこ心配だね」
高田が幹を心配そうに見ると、彼はうつむいた。
幹は遼とは違い表情豊かな方ではないが、うつむく姿に不安を抱えているのはわかった。
「で、遼はいつからいなくなったんっすか?」
白馬が身を乗りだしペガサスに聞く。
「七海がここを出て…2日後――――だったかな?」
「おい――――最近じゃないか!兆候はなかったのか?」
すると、幹が「――――気がつきませんでした」と、悔しそうに顔を歪ませた。