【参加型小説・連鎖の尻尾】
第9章 失踪と不思議な力
「俺がここに来たときには…鳥の怪我が治ってたんだよ…
けっこうガッツリ噛まれてた傷だったから…完治には時間がかかると思ってたんだ。それが、ここに座る七海の側で気持ち良さそうにくつろいでるからビックリしたのを覚えてる」
ペガサスは縁側の白馬を見ながらフッと笑った。
「そ、そうだったんだ…」
煌太はどこにいるか分からない…自分に憑いているという鳥を思い庭を見た。
「じゃぁ、俺っちの猫も癒されてたんじゃないっすか?」
白馬は自分事のように嬉しそうに高田を見る。
「猫は今も七海にベッタリだ……川では一目散に逃げ出したのに」
皆には見えないが高田の膝の辺りでゴロゴロと寝転ぶ白馬の猫を見て、ペガサスはため息をついた。