【参加型小説・連鎖の尻尾】
第9章 失踪と不思議な力
「お、お待たせしました――――これでいいでしょうか?」
幹は手に手拭いを掴み入ってきた。
「手拭い?さすがお寺って感じのアイテムっすね!」
白馬は自分の生活ではめったに見ないアイテムに興味がわく。
「掃除の時などに頭にまく手拭いです。この柄が好きみたいで…これはよく使っていましたから…」
「なるほど、それなら洗濯してても遼の香りは奥に染み込んでそうだ」
ペガサスは幹から手拭いを受けとると、高田の側にお座りをしている式神のカムイを自分の足元に呼ぶ。
カムイは一瞬めんどう臭そうな顔を見せたが、すぐにペガサスのもとへ行き遼の手拭いに鼻を近づけた。
「――――ど、どうですか?嗅いでますか?」
幹はペガサスの手元の手拭いを見つめ不安そうにする。それもそのはず…幹には何も見えないのだから…