【参加型小説・連鎖の尻尾】
第10章 抗う力
「本当だ――――…」
川沿いの曰く付きのアパートは心霊マニアには結構有名だっただけに…寂しくはなるが、犯罪者が隠れ家にしていたとなると…話は別なのかも知れない。
大家も早く処分したくなったのだろう。
「これで――――一つオカルト話は消えたな」
ペガサスも自分のサイトで取り上げた場所だけに…考え深いのだろうか…取り壊し中のアパートを見つめていた。
「――――ペガサスさん…もう少しで…“あの川”っす」
運転していた白馬がペガサスに告げると…スピードを上げた。
「カムイ――――先に見てこい!」
ペガサスはそう言うと大きく窓を開けた――――…。
カムイは「グルルル…」と、ひと鳴きするとペガサスの視界からフワッと消えた。