【参加型小説・連鎖の尻尾】
第10章 抗う力
「カムイ…行ったの?大丈夫?」
少し心配そうな顔でペガサスに顔を向けた高田にペガサスは「あぁ、大丈夫だ」と笑って見せた。
しかし、“大丈夫”と言うペガサスの心境は複雑だった…
何故か――――…煌太の頭の上の鳥が大きく羽を広げ「ピーピー」と珍しく鳴いているのだから。
「鳴くなんて――――珍しい…お前もカムイに着いていくか?」
ペガサスは再び窓を開けると…鳥をチラッと見た。
すると、羽を大きく広げていた鳥が「ピーー!」と、ひと鳴きし窓から飛び出した。
「――――ペガサスさん?」
煌太は窓を見ているペガサスに気がつき「どうしました?」と首をかしげた。
「ん~…分からん」
「いや――――…ペガサスさんの行動の方こそ…分からんっす…」
煌太は軽くペガサスに突っ込みを入れるとそろそろ見えてくる“あの川”の方に目を向けた。