【参加型小説・連鎖の尻尾】
第10章 抗う力
「ご家族の方ですか?」
処置室の前で遼の検索結果を待つペガサスたちは看護士に声をかけられ診察室に通された。
さすがに大人数だったために、高田と煌太、白馬…幹も――――廊下で待機となる。
「幹…大丈夫か?」
診察室に入れず少し落ち込む幹に煌太が声をかけた。
「――――悔しいです…。あぁ…結局俺は…遼の…力になれないんだなぁ…って…」
人一倍心配していた幹にだけに…その悔しさは煌太にも伝わってきた。
「だよな――――…友達…同期って…///だけじゃない強い絆とか…あるんだけどな――――こう言うとき融通がきかなくてイヤになるよな」
煌太も知り合った人たちに何かあったら…と、思うと胸がギュッと締め付けられる。
「そのぶん――――…一緒にいてやれよ…支えてやれ!幹と遼の絆は…お前たちが知ってればそれだけで良いんだから――――…」
「――――はい…」
落ち込む幹の背中を煌太が撫でると…近くにいた高田も白馬も――――優しく微笑んだ。