【参加型小説・連鎖の尻尾】
第11章 銅玄
「なんとも面白いメンバーですね!」
住職は笑って四人を見る――――と、少し顔を歪ませてペガサスを見た。
「見えるのは……大変ですね…」
そう言うとペガサスに微笑んだ。
「――――そうですね…俺は寺を出て正解だと思っています。寺は生きている檀家様を優先しないといけない――――…俺は…霊の姿も…時々声も聞こえるから。霊と家族を繋げたくなってしまう…」
「そうですね――――…成仏していると思えば残された家族は前向きに生きていける――――…善さんは見えない方ですからね……少しは救われたのでは?」
そう住職に言われ…ペガサスはハッと顔をあげる…
もし、ペガサスが一人っ子だったとしたら…その状態で寺を継がないといけなくなる…遼と同じで霊と心を通わせてしまうかも知れない!
「――――はい、兄には感謝しています。こうやって…自由に好きなことができるのは兄のおかげですから…」
しんみりとした雰囲気に、その場の全員が改めてペガサスの力は寺関係じゃ厄介なものなのだと実感した。