【参加型小説・連鎖の尻尾】
第11章 銅玄
「本当だ――――…昔の薬屋さんって事でしょうか?」
高田は白馬から差し出された資料を受けとると初代の事なりを読む。
「薬師(やくし)は今で言う…漢方薬の専門家みたいなものですね。薬草やキノコ類を使って体調を整える……的な…
医学の乏しい時代は、そうやって軽い病なら薬草でどうにかしてきたのは…有名ですよね」
住職は“薬師”について軽く説明してくれた。
「俺とは違う分野ですね。俺は科学薬品を調合して薬を作りますから、でも――――時代が違ければ俺はそう呼ばれていたのかな?」
高田が笑うと、ペガサスは「ん?」と首をかしげた。
「“薬師”が初代の住職なら――――何で“薬”にまつわる寺の名前にしなかったんだ?【静動寺】…静かな動きの…寺って…つけるか?」
ペガサスは寺の名前の由来に違和感を感じた。