【参加型小説・連鎖の尻尾】
第11章 銅玄
白馬に言われ昔の地図を出す煌太だったが…
「ん~…年代が今から30年前の地図だ――――意外に年代が近いかも…って、ここ…寺跡地…って書いてある!」
“静動寺”意外に川の付近に寺はなかったが…“跡地”として何点か補足の記号が示してあった。
「跡地――――…ここの他に寺があったんですか?」
ペガサスが住職に聞くと…「大昔はあったと…思いますが…」
そう言うと、住職は昔の寄贈帳簿を開いた。
「“寄贈帳簿”とは……珍しい帳簿ですね」
高田が住職の開く帳簿を興味深く覗く。
「これは、農民からのお供え物や、他の寺や神社から寄付して頂いたものを書き示したものです。逆に、この寺から寄付したものや…他の寺や神社に贈答した物も書いてあります。
確か――――…あった、“丞洪寺”!
こちらかお米や魚等を献上してますね…」
ペガサスもその帳簿に視線を落とす…と、毎月…お米とお魚…味噌や醤油――――…色々な物を献上していた。
にも、関わらず“丞洪寺”からは何も受け取ってはいないのだ…
「あげてばっかりじゃないですか?他の寺や神社はギブアンドテイクが成立しているのに…この寺だけ…特別と言うか――――…」