【参加型小説・連鎖の尻尾】
第11章 銅玄
「婆ちゃん!ブタメン~!ここで食べていっていい?」
「いいよ、お湯はそこじゃ」
勝手知ったる…と、言わんばかりに白馬はブタメンを何個か棚から取ると、座敷にセットされていた電気ケトルにスイッチを入れた。
「あ――――俺も食べる!」
煌太もブタメンを棚から取ると、白馬の隣に座ってお湯を入れる準備をしはじめた。
ペガサスも高田も各々食べたい駄菓子を選び座敷に向かうが…大人二人も座っていると…スペースがなくお婆さんが気を効かせてパイプ椅子を出してくれた。
「あ、ありがとうございます」
「いいんだよ、でも――――とっさに“ありがとう”と言えるお前さんは…優しい子だねぇ」
高田はお婆さんに誉められて頬を赤くする。
「そうそう、婆ちゃん!俺たち聞きたいことがあってここに来たんだよ!」
ブタメンに出来上がるタイミングで思い出したように白馬が駄菓子屋のお婆さんに声をかける。
お婆さんはレジの前で自宅から持ってきたであろう、ミカンを袋から取り出し皆に配り始めていた。