テキストサイズ

【参加型小説・連鎖の尻尾】

第11章 銅玄


「ここって昔――――神社だったの?」


白馬はブタメンの蓋を開け、湯気と一緒に立ち上がる香りに鼻を近づける。



「おや、誰から聞いたんだい?大分昔の話しだけどね――――。ここは、水神様を祀る神社があった場所だよ」


やっぱり!と、四人は顔を見合わせた。


「で――――その神社って、寺子屋もやってたの?」


白馬はブタメンを食べながらお婆さん聞く。


「寺子屋?――――はて、ど~なんだろうねぇ、神社の跡地を買ったのは私の爺さんだから…大分大昔の話じゃよ?」


「記録とかないんですか?」


高田がミカンを渡す手を止めて悩んでいるお婆さんに助け船を出す。


「記録?寺子屋時代の――――?明治維新があったり、戦争があったりと…怒濤の時代変化があったんじゃよ?そんなもん、あるかいな!」



「やっぱりないですよねぁ~」



がっかりと肩を落とす高田にお婆さんはミカンを差し出す。


「ま――――、移転先に行ったら歴史書くらいあるんじゃないかい?」



――――“移転先”と聞いて、四人はビクッと驚く!




ストーリーメニュー

TOPTOPへ