【参加型小説・連鎖の尻尾】
第12章 “丞洪寺”と“古浄流神社”
「そうなんです、よくご存じで――――。大昔ですが、ここのお坊さんたちが洪水を止める儀式をしたのが縁だと聞いています」
「もともと、山下りの里の駄菓子屋にあった神社をこちらに持ってくるのは大変じゃなかったんですか?」
「いや――――そこに縁のあった坊さんがここの寺にいたそうで…。ここが潰れて…洪水を止める儀式を行った、そのお坊さんが報われないだろうって…神社をここにうつして、儀式があったことを忘れないように――――…」
「じゃぁ、そのお坊さんがここに祀られて?」
「いや、ここは水神様の神社だ――――仏さんは祀らない。ですよね?」
白馬の言葉にペガサスは首をフル。
「その通り――――ここは水神様の神社です。それに…そのお坊さんは祀ること、供養することは出来なかったんです」
その言葉に首をかしげる。