
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第3章 身近な怪談
「なぁ――――…事故にあった少年たちって…こいつらなんじゃないか?」
アルバムを見ていた白馬が煌太に答えを求めてきた。
「靴が一緒ってだけで……って」
アルバムを見返し、白馬は4人の名前を確認する。
当時の資料を鞄から出して少年たちの名前を見つけると…
「ほら、やっぱり――――…名前…一緒じゃないか?」
「マジかよ――――…よく分かったな…」
事故前に取られた写真だったのか、4人は仲良く笑っていた。
「事故は、夏休みの終わりごろだったから…春の修学旅行とか社会科見学とかの写真か?後…春の運動会…こっちは春なんだな…」
アルバムの写真は4人バラバラで写っているものもあれば個々に写っているものもあった。
その中で――――…良くカメラの真ん中をキープしていた少年と一緒に映る少年の存在が目に止まった。
「なぁ、この男の子…卒アルの個別写真がねぇ~んだけど…」
「は?行事に参加してて…卒アルにいないとか…変じゃないか?」
何度もアルバムを行ったり来たりしたが、“足早シューズ”を履いていないが事故少年と時折一緒に映る少年が見当たらないのだ。
「もしかして――――こいつが…5人目?」
「じゃぁ、なんで…卒アルについてないんだ?」
煌太と白馬は卒アルを見ながら頭を抱えた。
と、その時――――…煌太が持ってきた文集が視界に入った。
