
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第3章 身近な怪談
「成小坂 檪(なるこざか くぬぎ)…」
「これ――――檪(くぬぎ)って読むのかよ…珍しいなぁ」
すると…隣で文集を見ていた白馬が何度も瞬きをし始めた。
「おい――――どうした?」
「マジかよ――――…こいつ…
先月…女子大生をストーカーしたあげく殺害して捕まった…“成小坂 檪”じゃないか?」
「は?――――まさか…」
煌太もその事件は知っていた。
被害者と歳が同じだった事や…事件現場の女子大生のアパートが煌太と白馬の通う大学の近くだったこともあったからだ。
先月は大学の辺りまで取材陣がウロウロしていたのを二人は思い出す。
