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【参加型小説・連鎖の尻尾】

第14章 邪神の森


振り向き――――高田を確認しようとしたが、結界の外にいる高田が歪んで見えない!


「高田さん――――!」


「煌太君!」


声は聞こえるが姿が歪んで見える――――!



(なんて――――ことを…)


「貴方が――――銅玄…」


地面を掴み――――悔しそうに泣く人物に煌太は息を飲んだ。


小柄で…髪が長く――――…着物の襦袢を肩にかけ……


大きな瞳で煌太を見上げる姿は――――…まだ、若く無垢な青年。


(なんて事を――――…今は…穏やかでも…邪が戻れば…貴方も………ひどい目に…)



大きな瞳から涙をボロボロ流す彼は煌太の足元に再び泣き崩れる。



「――――私たちは貴方を助けに来たんです!水神様から…ここに行けと…」


(水神――――様?…そうだ!洪水は?大雨は?定期的に――――私の体で…大雨を食い止めると……銀兄さんが)


「貴方は――――騙されていたんです!ひどい目にあっているんですよね?」


体は綺麗に見えたが…銅玄の目には“絶望”の色が濃く現れていた。


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