【参加型小説・連鎖の尻尾】
第14章 邪神の森
「じ…自分のために――――…自分の承認欲求のままに――――…コイツを騙して!邪神の貢ぎ物にしたのかよ!」
煌太はどんどん黒い塊になる“銀玄”に向かって叫んだ!
「――――煌太君!」
(するさい!うるさい!うるさい――――!お前らに何が分かる!
私は、努力した――――!兄よりも強く、賢く…家の事を考えた――――
しかし!次男のクセにでしゃばるなと蹴りつけた父上のあの目――――…あの目は…私を闇に落とすには十分じゃ――――!しかも、出来損ないの弟の面倒をみろ?世話をしろ?この時ばかりは“兄なのだから”じゃと!ふざけるな――――!!)
怒りに膨れ上がる“銀玄”の腕がシュ――――っと伸び、煌太と高田の後ろに隠れていた“銅玄”の首を掴んだ!
「“銀玄”!――――おまえ!」
あまりの早さに、煌太も高田も“銀玄”動きが見えなかった!
(ぐっ――――あっ、あ…に…さま…)
“銅玄”は、首を掴まれギシギシと締め上げられる!
「!やめろ――――コイツは関係ないだろ!」
黒い腕を“銅玄”から引きはなそうと煌太は腕にしがみつく!
(関係ないだと!――――コイツがいなければ!寺に預けようなんてならなかった!コイツが病弱じゃなかったら!コイツが男に惚れなければ――――!俺が、家を追い出されることはなかった――――!)
(くっあぁあぁぁぁぁぁ!)
更に強く首を絞めたのか――――“銅玄”苦しそうにもがき始めた!