【参加型小説・連鎖の尻尾】
第16章 最終章・それぞれの道
「煌太――――…その後…聞こえるか?」
ペガサスは白馬の相手をそこそこに、煌太の耳の話に話題を変えた。
「これ、マジで助かります。――――今は付けっぱなしなので“聞こえない”です」
「そうか――――…お前はビビりだから、常に聞こえるのは抵抗あるもんな」
「はい――――…ありがとうございます」
煌太は耳のピアスを触るとペガサスに頭を下げた。
このピアスは、常に霊の声が聞こえてしまう煌太のためにペガサスが作ったものだった。
封印の数珠と同じ材料で作られた“封珠(いんじゅ)”のピアスで、体に穴を開けることに抵抗があった煌太だったが、常に身に着けていないと生活に支障が出ると考えたら二つ返事で付けることにした。
「常に、知らない声が耳に入ってくるのは――――…たまらなく怖いですから…」