
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第3章 身近な怪談
何だか不安になった煌太は、“〇〇地区水難事故”で、検索しようとスマホを手にする。
と、その時図書室のドアが開いた。
「あら、あなたたち…まだ、いたの?ごめんなさいね――――…天候が悪くなってきたら学校の方早めに閉めちゃいたんだけど…いいかしら?」
「あっ!すみません懐かしさのあまり長居しちゃって!」
白馬は地図を戻す前に写真を何枚か撮り、棚に戻した。
「俺たちも出ます。」
「そう?悪いわね――――…今度ゆっくり遊びにいらっしゃい」
天候と先生たちの都合で学校を出された俺たちは雨の降りしきるなか、車へと戻った。
「ふ~…なんとか…資料収集は出来たな」
「事故にあった少年たちの顔が分かったからって…何の役にもたたないけどな」
煌太は雨に濡れた髪をタオルで拭きながら楽しそうに車を走らせた。
