
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第18章 番外編・雰囲気を感じる男
「――――あ~…知り合いから…貴方の事を聞いて…」
「あ~、聞いてた。悪夢に悩まされてる後輩を助けてやってくださいって」
――――あの先輩…内容が全部筒抜けじゃないか!
胡散臭いから…少し試そうとおもった俺だったが、先輩の余計な機転で俺は浅沼さんを計る材料を失う。
「――――まぁ、好まれる体質ではあるみたいだが…。今回は、これまた特殊なのに好かれちまったなぁ…」
「え――――…」
俺は浅沼さんの言葉に顔を上げる。
ちなみに――――先輩には“悪夢に悩んでいる”と、しか言っていない。内容やどんな悪夢かまでは恥ずかしい…言えるわけがなかった。
「まぁ、人間も霊も綺麗は大好物ってことだ…。
男だし…屈辱的だとは思うが………って、そっち系じゃないんだよな?まぁ、そっち系でも無理矢理は嫌だろ?」
俺は浅沼さんの言っていることが分かり動揺する。
「――――大丈夫、実際ヤられてる訳じゃねぇ~し、無視すんのが一番だけど…体調崩すほどってのは……ちょっと質が悪いかもな。
多分、最近まで違うやつに憑いてて――――高田さんに乗り換えた…ヤツの仕業だろうなぁ」
