【参加型小説・連鎖の尻尾】
第18章 番外編・雰囲気を感じる男
「七海を迎えに行く前に、ちょっと病院内を散策したんだよ――――。で、七海の悪夢の現況である地縛霊を見つけて、七海に付いて来れないように細工して病院に置き去りにしてみました!」
――――置き去りにって…
「え?――――じゃぁ、俺は常に…地縛霊に付きまとわれてたんですか?」
俺はここ数ヶ月、自分に得たいの知れない何かに付きまとわれていたと思うと震えた。
「七海の色気のある“気”を毎日、毎日味わってきて…とうとう変な気まで起こしちゃったあわれな地縛霊は――――…悪霊まで進化する手前だったわけよ」
病院の方からはひたすら嫌な雰囲気が駄々漏れしていて俺は無意識に後退りしてしまう。