【参加型小説・連鎖の尻尾】
第18章 番外編・雰囲気を感じる男
「る、類さん――――何が…?」
俺は、類さんのそばに走りよる。
「病院で足止めしてた霊――――…あれは、元は癌患者だった人の霊だな…。長い闘病の末、亡くなったらしく…この世に未練ばかり残したってタイプだな!」
「軽く言わないでくださいよ!癌はなおったと思っても――――再発するリスクの多い病気です!入院治療となれば、生活に多少の制限はかかりますし、治療むなしくお亡くなりになったら未練だって残りますよ!」
俺は、軽く“タイプ”に分けられた事に少し向きになって類さんに言い返した!
「あ――――悪い…。だよな、闘病生活は大変だ……でもな、未練があるからって、仏が準備した道を進まず――――邪の道に入ったあの霊は――――…俺は許さない」
さっきまで、おちゃらけていた類さんが俺を背にかばいながらも…お札が浮遊する場所を睨む。