【参加型小説・連鎖の尻尾】
第21章 番外編・事故物件の真相
「今回は、先月――――ノイローゼのOLが、自殺したアパートの調査なんだけど。
大家直々の依頼で、OLの霊が住み着いているなら除霊で、良くない気が集まっているなら…その土地を売りたい…って、事らしい。
築年数から言っても…アパート経営を続けるか否かの節目らしい」
そう言うと、ペガサスさんはアパートの物件用紙を広げた。
「築年数…36年とは――――なかなかの古い物件ですね。木造二階建て、ワンルームの和室って…とことん昭和テイスト」
コーヒーのお代わりを持ってきた高田さんが、物件用紙を見て頬笑む。
「その場所に行かないとなんとも言えないが――――ノイローゼのOLがそこにいたとしたら…話を聞いてから除霊って事になるかな?」
ペガサスさんはそう言うと、煌太をチラッと見た。
「――――了解です…通訳頑張ります…って、ペガサスさん…鬼の力には霊の声を聞くって…ないんですか?」