【参加型小説・連鎖の尻尾】
第21章 番外編・事故物件の真相
「病気だったのか?」
ペガサスも彼女の様子を見て聞く。
しかし、彼女は頭を横に振りお腹を押さえる。
(何度も病院に行った――――…お腹と言うか…子宮が気持ち悪くて…婦人科に何度も行ったのに…何でもないって…言われて)
煌太が俺たちに伝えると…彼女は立ちあがり…流し台に吐く真似をした。
(うぇ――――…うぇ…うぐぇ…)
「今も…気持ち悪いのか?」
ペガサスが聞くと彼女はうなずいた。
「いつから――――気持ちが悪いんだ?本当に原因は分からないのか?」
(一年前から――――…気持ちが悪かった……徐々に慢性化して…半年前から…動くのも…苦痛で)
「――――一年まえ?」
ペガサスさんは部屋をぐるっと見渡すと…部屋に入る前の高田さんと煌太の鳥がやたらため息をついていたことを俺に話してくれた。
「いい――――雰囲気ではないって事ですよね?ここ…」
「この人の他に――――…何か居るって事ですか?俺には見えませんけど」
「俺もだ――――…だが、彼女を見ろ…キョロキョロと何かを探しているし…耳を塞ぐ回数が多くないか?」
確かに…彼女は端に立っていた時も耳を塞いでいた――――…