【参加型小説・連鎖の尻尾】
第25章 おまけ②奥山心中
「――――って、話をバイト先の先輩が言ってたっす!ま~、1年前の話なので…熟してはいないっすね」
“熟していない”と、言いながら白馬は居酒屋でビール片手にケラケラと笑いながら話している。
「おい――――白馬…ピッチ早くないか?」
酒が得意じゃない煌太は居酒屋で食事を楽しんでいたが、隣で早めに酔いつぶれる友にため息をつく。
「白馬君…今日はやけに飲むスピードが早いけど…何かあった?」
七海がいつもと酔い方が違う白馬を気にして煌太に聞く。
「あ~…なんか――――…家族と…もめた見たいです」
「は?喧嘩?――――いい歳して…」
「類さん――――…“いい歳”だから…喧嘩するんでしょ?…もしかして…進路で?」
七海の考えが当たったのか――――白馬はムスッとした顔になり、煌太は困ったようにうなずいた。