【参加型小説・連鎖の尻尾】
第25章 おまけ②奥山心中
「で、話は戻りますが――――」
「おい!マイペースだな!マジで殴りたい!」
さっきの事など気にも止めない白馬はケロッとさっき話していたオカルト話に会話を変えた。
「1年前に失踪した――――男と女の話っす!」
煌太は慣れているのか…無視して食事を続けるが…
免疫のない俺と七海はオロオロしながら白馬の話を聞くのがやっとだった。
「――――最後に目撃された時に二人は一緒だった。
しかも、二人には接点はなく…性格も趣味も会わない…
だけど、二人で消えた――――」
どや顔で話す白馬に更なるムカつきを感じたが…スルーし話を聞き続ける。
「で――――、最後に目撃されたのが奥山(おくやま)ってところですけど…ここ、10年後に大型ショッピング施設の建設予定なんですよ!
今は木々が生い茂り…怪しげな感じがプンプンしますよね?
しかし、来年にはこの木々が伐採される予定――――…もしかしたら……秘められた思いに押し潰された二人がここの何処かで心中しているかも知れないって!話っす!」
「類さん…もしかして――――」
「その、ショッピング施設は…紛れもなく…こいつの母親が絡んでるな…」
俺と七海は小声で白馬のどや顔に我慢しながら話す。