【参加型小説・連鎖の尻尾】
第25章 おまけ②奥山心中
「ぷはぁ~!温泉旅館!マジで最高――――!」
温泉を堪能した俺たちは晩御飯と一緒に出されたビールや酒にメロメロにされた。
飯も旨い、酒も旨い!と、“鬼灯旅館”を選んだ白馬を誉めまくった。
「いや~!ここにして良かった~!」
座敷わらしが出そう…と、言う理由で選んだらしいが…
残念なことに…ここには座敷わらしはいない。
「そ~いや…結局“鈴蘭館”は従業員獲得出来たんすか?」
ビールのジョッキが空になりちょうど女将さんが新しいジョッキを置いた時に、俺はそれとなく聞いてみた――――…。
「あら?――――聞いたのね、“鈴蘭館”さんに去年から住み込みの仲居さんが入ったのよ?なんでも、旦那さんとこっちに引っ越してきたんですって」
「へぇ~…夫婦で」
煌太が釜飯の蓋を開けながら女将さんの言葉に反応する。