【参加型小説・連鎖の尻尾】
第25章 おまけ②奥山心中
「――――女たちは…この人の「俺、無精子症なんだよ」って台詞に騙された被害者。
で、堕胎した何人かが…この人に痛い目に会わせないと気がすまないって…言い出して…
彼のアパートで…復習劇の始まり始まり……で、女たちから半殺しのリンチにあって、喉は潰され…髪の毛はむしりとられる…て、何とも言えない罰を与えられた――――…」
淡々と話す繋の…目がどんどんと死んでいく…
「この人は…ボロ雑巾見たく…部屋で血を流して――――…泣いていたわ…
そして、隣に住む私に発見された……」
なんと…
松園と繋は同じアパートの隣人だった。
「前々から――――彼の事は気になっていたの…
毎回、違う女を部屋に連れ込み――――…「俺、無精子症だからさ…中に出していい?」って囁くの――――…
毎回――――…連れ込まれる女たちが羨ましかった…
私もいつか…彼にそう…囁かれたいって……でも、彼は私に気がつかない――――…大学でも…アパートでも…彼の隣にはいつも違う女がいる」
繋は悔しそうに…死んだ目を松園に向ける。
「ヒッ――――…ヒィィ…」
女にボコボコにされ…喉を潰された彼は…助けを呼ぶことも出来ず…訪ねてきた繋にすがるしかなかった…