テキストサイズ

ホントノ私ハ、此処ニイル

第1章 第1話   


 あの顔と、この声と、私からみて彼女には十分に楽しませてくれる才能が秘められているようだ。



――ギィー……

 扉を開けると、そこには少し顔を赤らめた加賀美くんがへたりこんでいた。

「大丈夫?」

「はい」

 そんな返事とは裏腹に、なかなか立ち上がれないでいる。

 たまらず、私は彼女の二の腕を優しく掴み立たせようとしたが、どうやらこの二の腕も彼女のツボらしく、私がキュッと力を入れた途端に体をビクッと震わせた。

 感じやすいのは奴隷としてのいい素質だよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ