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未成熟の誘惑

第3章 従属



X月10日

状況は芳しくない。

少女たちは想像以上の重症である。

恐らくは旦那様の外出の際に薬物投与を受けたのであろう。

基本的な道徳心というものが欠如しているのだ。

離れに入室すると即座に衣服を放り出し、飛び付いてくる。

とても子供とは思えない卑猥で、低俗的な振る舞いを見せる。

私は暴れる少女らにまた服を着せて、ただ傍で見守ることしか出来ない。

部屋に持ち込んだ人形や絵本は、一日と持たずに八つ裂きにされていた。

少女らは互いにコミュニケーションも取らず、あるものは一点をひたすら見つめ、あるものはただ床に眠り続けている。

私は仕事が終り次第この離れに来て、少女らを世話するようになったのだが……

いや、このようなことを書いても仕方がない。

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