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Happiness day

第2章 夏の終わりに想うこと

「そろそろ行くか」

準備の整ったメンバーに翔くんが声を掛ける

リーダーが立ち上がり翔くんの隣に立つ

自然な流れ…

カズと俺はいつになったら…

そう思いながらカズの方に視線をやれば
相葉くんがカズの耳元で何やら囁いていた

それに対し意を決した様な表情で頷き
ふと こちらを向いたから思いっきり視線がぶつかった

小走りで俺に駆け寄るカズ

「潤くん…」

いつもうるうるに潤んでる瞳…

その瞳で上目遣いで俺を見上げてきた

可愛い…

それだけで先ほどまでの沈んだ気持ちが浮上してくる

綻びそうになる頬を必死に引き締め何事もないように返事をする

「どうした?」

「あのさ…ライブが終わったら今日は潤くんの部屋で待ってていい?」

『待ってていい』?先に俺の部屋にいるってこと?

いつもなら俺が戻ってから来るのに

「いいけど…」

「よかった…」

ホッとした様子のカズ
俺がカズのことを拒む訳ないのに…

「じゃあ、ライブ頑張ろうね」

ニコッと微笑むカズに微笑み返す

そんな俺の肩をポンと叩いて声を掛けていくメンバーたち

「さ、楽しくやろうぜ」

「んふっ、行こ〜」

最後に相葉くんが俺の肩に腕を回す

「誕生日おめでと!
終わったら最高のプレゼントが待ってるから頑張って!」

最高のプレゼント?

「相葉さんっ!」

慌てるカズをよそに相葉くんは くふくふと笑って立ち去った

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