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Happiness day

第21章 とまどいながら

ボクを見上げる大野さん

「卒業おめでとう」

「ありがとうございます
本当に来てくれたんですね」

「俺から約束したんだから来るでしょ
でも待たせちゃったみたいだね?」

「少しだけですから…
それよりも大丈夫だったんですか?
今日、高校は?」

「ん?休みだよ?
明日、受験の合格発表でしょ?
だから校内は立ち入り禁止」

「あ、そっか…」

そういえば、一般受験は明日が合格発表
ボクは推薦でもう合格の内定を貰ってるから、気が緩んでた

「翔くんはどこの高校受けたの?」

後輩になる事を伝えたら、大野さんはどういう反応をする?

ドキドキしながら、その事を伝える

「ボクは、4月からまた大野さんの後輩になります」

大野さんはふにゃっと表情を崩し笑った

「よかった…また楽しい図書室生活が送れる
あっ、でも勝手に決めちゃダメだね
翔くんには新たな生活が待ってるんだから」

「いえっ!ボクも大野さんと一緒に過ごしたくて、同じ高校選んだんです」

「本当に?そんな事言われたら期待しちゃうよ?」

「期待?」

「うん。一年前、約束しただろ?
俺にお返ししたかったら、ここに来てって…
どう?この一年で翔くんの気持ちは決まった?
ここに来てくれたって事は、俺の渡した第二ボタンのお返しはもらえるのかな?」

あれ…第二ボタンだったんだ…

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