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Happiness day

第22章 青空の下、キミのとなり

おにぎりをひとくち頬張る

「美味しいっ」

「おかずも食べて?」

智くんが差し出してくれたお弁当箱の中には、青と赤のカラフルなピックが2本用意されていた

智くんは赤いピックを取り、唐揚げに刺した

「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」

赤いピックを摘み、唐揚げを口に入れる

「うまっ!」

「よかった、翔くんの口に合って」

ニコニコ笑う智くん

「メチャメチャ美味しいですっ
冷めてるのに、固くなってない!
智くんのお母さんって料理上手なんですね
お弁当の彩りも綺麗で可愛い」

お弁当箱の中には、唐揚げと卵焼きの他にもブロッコリーとプチトマト…

「あー…ウチは、ねぇちゃんがいるから、かあちゃん可愛く作っちゃうんだよ…
さっきも言ったけど、俺、少食だから
女子仕様の弁当で十分足りちゃうしね」

少し恥ずかしそうな表情を浮かべる

女子仕様か…
確かに、ウチならピックなんて使わずに楊枝を使うな

「よりピクニック感があっていいです
それに今日の天気に合ったお弁当です
青空の色と、太陽の色のピック」

智くんは、一瞬ボクを凝視してから、フニャッと笑った

「そっか…そうだね
今日の天気にピッタリだ」

「はいっ!」

「ふふっ…やっぱりふたりで食べると、より美味しいし、楽しいね」

「はいっ!」

迷ったけど、一緒に食べて良かった

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