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Happiness day

第23章 Bad boy

翔はオレから顔を逸らし、視線を伏せた

「智くんには、ちょっと難しい話だから…」

子供扱いかよ…
まぁ子供だけどさ、それでも翔がへこんでいるなら、少しでも元気付けたい

翔の正面に移動して、しゃがみ込み、翔の視界に入り込む

「相談にはならなくても、話すだけで何か変わるかもよ?」

「え?」

「オレじゃ相談相手にはなれなくても
誰かに話すと話した分、気持ちが軽くなったりする事あるだろ?
頭の中でグルグルしてるのを、言葉にして吐き出すっての?
誰にも話せないから、こんなとこでひとりで泣いてたんだろ?
オレなら、翔の話聞いても誰か他の人に話したりしないし、吐き出すには良い相手だと思うぞ?」

オレが話した後もジッとオレを見つめたままの翔

ふっと表情を緩めると、哀しそうに微笑んだ

「ありがとう、智くん…じゃあ聞いて貰おうかな…」

「おう」

オレは立ち上がって、翔の隣に座り
翔は俯きがちに話し始めた

「…俺ね、振られちゃったんだ…」

「えっ⁉︎あの顔の濃い奴に⁈」

翔を振る奴がいるなんて、驚いて勢いよく翔の方を向いた

「えっ⁉︎なんで知ってるの⁈」

翔も、オレが知ってた事に驚いたのか、勢いよくこちらを向く

「あ…えと…見かけたんだよね…
花火大会の時…翔が、男の人とふたりで仲良くしてるとこ…」

「そっか…智くんにはバレてたんだ…
だったらいっか…全部話しても…」

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