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Happiness day

第23章 Bad boy

オレが怒鳴ったせいで、翔が泣き出したんだと焦ったオレは
翔の頭に腕を回し、オレの胸に引き寄せた

「ごっ、ごめんっ!翔の事、怒ったんじゃねぇからな?」

オレの腕の中で翔が上を向いた

「わかってる…智くんが、俺の為に怒ってくれた事が嬉しくて泣いてるんだよ
智くんじゃ、話してもわかってもらえないかと思ってたのに…
いつの間にか智くんも成長してるんだね」

そう言って微笑む翔はやっぱり可愛い…

体の違いがなんだ!
翔はこんなにも可愛いじゃねぇか!
それだけで十分だろ!

でも別れてくれて良かったよ
これでオレにもチャンスが増えたって事だもんな

「智くん。話聞いてももらったお礼に、何かご馳走してあげる」

翔はオレの腕の中から抜け出て、立ち上がった

「え、いいよ、そんな事してもらわなくても…」

「いいから、行こう!
俺、泣いたからお腹すいちゃった。ちょっと付き合ってよ」

翔がオレの手を取った

これって、翔と手を繋いでる?

「しゃあねぇなぁ…付き合ってやるか」

緩みそうになる顔を引き締める為に、そんな言い方をしたのに、翔は嬉しそうに笑うんだ

「ありがと、智くん」

「お、おう…」

くぅ〜、やっぱ可愛いじゃねぇか!
これで、オレの方が背が高かったら…
中身だけじゃなく、早く外見も成長してくんねぇかなぁ…

これじゃあ、恋人同士じゃなくて、仲の良い兄弟にしか見えねぇよ

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