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Happiness day

第23章 Bad boy

翔がご馳走してくれたのは、コンビニの肉まんと牛乳

それをさっき座ってたベンチに持ち帰える

「ごめんね、こんな物しかご馳走出来なくて」

「丁度良い量だよ。
夕飯前だから、食いすぎるとごはんが食えなくなる
ウチのかあちゃん、ごはん残すとうるせぇからさ」

「そっか。なら良かった…
俺のせいで智くんが怒られちゃうの嫌だし
智くんがごはん残しちゃったら、折角作ってくれたおばさんにも申し訳ないもんね」

ウチのかあちゃんの事まで気に掛けてくれる
外見だけじゃなく、中身も最高に良いんだ

可愛くて優しい翔…振るヤツの気が知れない

「智くんは肉まんでいいんだよね?」

「おう」

翔が袋の中を除き、ひとつ手に取ってオレに差し出す

「はい、どうぞ」

「ん、サンキュー。
翔は?肉まんじゃねぇの?」

「俺?悩んだんだけど、今日はあんまんにしてみた」

「あんまん?しばらく食ってねぇなぁ」

あんまんか肉まんかどちらか選べと言われれば、間違いなく肉まんを選ぶ

腹を満たすなら、甘いモノより肉を食いたいからな

「俺もそんなに食べる方でもないけど、今日は甘いモノを食べたい気分だったから…
甘いモノ食べると、幸福感を得られるって聞いた事があるからさ」

失恋の傷を甘いモノで癒そうってか?

そんなモノに頼らなくても、オレが癒してやれたらいいのに

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