テキストサイズ

Happiness day

第23章 Bad boy

「すごぉ〜い、綺麗だねぇ…」

「ん…綺麗だな…」

なんでだろう…何度も来た事がある花火大会なのに
今年の花火は一層綺麗に輝いて見える…

「ねぇ、今のスマイルマークだったよね?
あんなの前はなかったなぁ…可愛い」

「去年はハートとかもあったぞ?」

「え!ほんと?今年もあるかな?」

「さぁ、どうだろ?」

上を見続けて疲れて来たオレは、体勢を変える為に手を後方についた

「見てみたいなぁ…
夜空にハートの花火なんて、恋人と見たらロマンチック」

うっとりとした声で花火を見つめる翔を、少し後ろから見つめる

5年前にその花火がなくて良かったよ
もしあったら、アイツともっとイチャついただろうからな

「あっ!あれっ!ハート!可愛い〜」

空に浮かんだピンクと赤のハート

それよりも、興奮気味に空を指差す翔の方が可愛いけどな?

「はぁ〜、見られてよかったぁ」

ほぉ〜、っと息を吐いた翔が、オレと同じように後ろに手をついた

っ!

子供が使うような狭いレジャーシート…ほんの僅かだけど、翔の手がオレの手に触れる

そんな些細な事でも、オレにしてみればドキドキのシュチュエーションで…

チラッと翔の方を伺い見れば、翔は変わらず嬉しそうに空を見上げてた

まぁ、そうだよな…このくらいの事でドキドキするなんて
認めたくは無いが、オレってやっぱガキなんだ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ