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Happiness day

第23章 Bad boy

翌日になっても、モヤモヤしたモノが消えないまま、カテキョーの時間を迎えた

「智くん、入るよ」

ドアの向こうから聞こえる翔の声

「おう…」

ガチャっとドアが開く

「おはよう」

「…はよ」

相変わらずの可愛い笑顔…
モヤモヤしてるのはオレだけなんだから、当たり前か

「智くん、昨夜はありがとね。凄く楽しかった」

いつもの定位置に座り
昨日の事を話す翔は、本当に楽しそう

「ん、オレも…」

楽しかったのは楽しかったよ
最後だけがちょっと引っかかってるだけで…

「智くん、眠い?疲れが残ってる?」

「んな事ねぇよ、じじいじゃねぇんだから」

「ははっ、そうだよね
智くん、まだ中学生だもんね
若いんだから、翌日に疲れなんか残さないよね」

悪かったな、まだ中学生で…

オレだって、出来る事なら翔と同じ年になりてぇよ

「翔の方が疲れてんじゃねぇの?
オレよりも歳食ってるもんな?」

「むぅ〜、俺だってまだじじいじゃないし」

翔が唇を突き出して捲れた

「…ごめん」

「ふふっ、いいよ。冗談だってわかってるから」

冗談と言うよりも、八つ当たりだ…

ガキなオレが八つ当たりして、それを大人な翔がサラッと躱して…

また歳の差を感じさせられる

はぁ…早く大人になりてぇ…

大人同士なら、こんなに歳の差感じねぇんだろうな

「智くん?本当に大丈夫?
今日の智くん、なんかいつもと違うよ?」

「なんもねぇよ…ほら、勉強始めよ」

「う、ん…」

納得いかなそうな翔

オレは、自分の気持ちを上手く誤魔化す事も出来ない…

ほんとガキだ

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