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Happiness day

第23章 Bad boy

いつもより堅い空気で進んだ勉強

「そろそろ休憩にしようか」

翔の声に時計を見れば、12時を少し過ぎていた

「もうこんな時間か…
メシの用意してくるな」

「うん。よろしく」

今日の昼はそうめん

薬味や麺つゆはかあちゃんが用意してくれてったけど
麺は茹でたての方が美味いから、オレが茹でる

共稼ぎの親のおかげで、麺を茹でるくらいの事は小5の時に出来るようになった

茹で上がった麺を冷水でしめる

器に移したそうめんを、既に用意してある麺つゆなんかと一緒におぼんに乗せて、部屋に戻った

「おまた…」

ドアを開けると、ベッドで寝ている翔の姿が目に入り、声を掛けるのをやめた

疲れてないって言ってたけど、やっぱ疲れてる?
毎日のように、俺の勉強に付き合わせてるしな…

起こした方がいいのか、少し寝せといた方がいいのか…

とりあえず、音を出さないように
おぼんをそっとテーブルに置く

ベッドの横に膝立ちになり、寝ている翔を見下ろした

穏やかな顔をして、気持ち良さそうに寝ている翔

どのくらい寝てるのかな…

お湯を沸かすのに結構時間が掛かって
20分くらいで戻って来たとは思うんだけど…

折角の機会だから、初めて見る翔の寝顔を観察してみよ

翔のチャーミングポイントとも言える大きな目が閉じられてるのに
それでも可愛いって、どんだけだよ

視線を下へと移動し、もう一つのチャーミングポイントであるふっくらとした唇へ…

昨夜はかき氷のシロップで赤く染まっていたのかと思っていたけど、そういう訳でもないんだな

夏の暑さのせいか翔の唇は血色が良く、今も紅く見える

艶も良いし、何よりもこのポテっとした感じ

触れたら、さぞかし気持ち良い事だろう

…いつもなら、ここまでの想像で止まれるんだ

でも、昨日からのモヤモヤが残ってるオレは、想像だけじゃ止まる事が出来なかった

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