テキストサイズ

Happiness day

第23章 Bad boy

ちゃんとしたキスがしたくなったから、困った表情をしたと…

ただ唇を押し付けただけだもんな…
あんなの、それこそガキのキスだ

「オレ、キスの経験ないから分からなくて…
あれが今のオレの精一杯…ごめんな?」

今のオレじゃ、翔を満足させられるキスなんて出来ない…

「ふふっ…あれはあれで、キュンとしたんだよ?
好きな人から告白された直後に、強引にキスなんて初体験だし…」

キュンとするんだ…あんなキスで…

「そう言ってもらえると嬉しい…
ファーストキスが最悪の想い出にならなくて済んだよ…
その内、翔が満足するようなキス、出来るように勉強しとくから」

そう言うと、翔は恥ずかしそうに微笑んだ

「…してみる?」

「え?」

「こういうのはね?教材見て勉強するよりも
実践積んだ方が覚えるから…」

翔の腕がオレの肩に乗る

ゆっくりと近づいて来る翔…
目を離す事も、体を動かす事も、声を発する事も出来なかった

少し開いた翔の唇が、オレの唇をそっと包む

オレがした時よりも、唇の温かさと弾力が感じられた

『ちゅっちゅっ』と何度か唇が吸われ、自然と口元が緩み、唇が薄く開く

それを狙っていたかのように、翔の舌がスルリとオレの口の中に入ってきた

「んっ…」

反射的に体がビクッと引きそうになったが
いつのまにか、肩に乗ってた翔の腕がオレの頭の後ろで組まれ、翔から離れる事はなかった

翔の舌がオレの舌を絡めとる

なんだこれ…超キモチイイ…

ちゃんとしたキスって、キモチイイんだ

オレは自ら翔の舌に舌を絡ませにいった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ