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Happiness day

第23章 Bad boy

のびきった素麺をふたりで食べてる間も、『続き』が気になる

あの先の行為ってなんだ?
翔は、ソレをした事があるのか?
もしあるとすれば、相手はアイツしかいないよな…

「智くん、大丈夫?動き止まってるけど。
もう食べられないなら、無理に食べなくていいよ?
後は俺が食べるから」 

変な事を考えていたせいで、箸が止まってた

「いや、まだ食えるよ。
それより悪いな、不味いもん食わせて」

「不味くなんかないよ
智くんが茹でてくれたんだから。
それに、今ならきっと、何食べても美味しい」

翔が素麺を美味そうにズルッと啜った

「そうだよな…もうこんな時間なんだから、腹減っただろ?」

なんやかんやとあったから、今の時刻は3時を過ぎてる

「違うよ。お腹も空いてるけど、智くんと一緒だから何食べても美味しい」

そっか…

今、オレたちはお互いの想いが通い合ったばっかりで、最高にしあわせな時間を過ごしてるんだ

過去に、翔がアイツとどんな事をしていたって関係ない

これから先、何をするのも、翔の相手はオレなんだから…

麺つゆに浸かっていた素麺を箸で摘み、翔と同じように、ズルッと啜った

「うん。オレも、翔と一緒なら、何食っても美味い」

こののびきったそうめんは、想い出の味になる事だろう

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