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世界で一番尊いあなた(嵐)

第2章 BAR MARIN

和也(うぅ…こんなのまるで…)

照れてしまっていつまでも翔ちゃんを待たせる訳にはいかない。
翔ちゃんがその気なら俺だってやってやる
小刻みに震える指先を誤魔化すようにヘラヘラした口調で少し大きな声を出した

和也「はい、あ〜ん」

和也(恋人…みたいだ…っ)

翔「あ〜ん…もぐっ」

ぷるぷるとした可愛い唇に白いルージュがのる
そんな唇が俺の指先でもぐもぐと動くのだ

和也(これは……エロい……)

いつも貴方に支配されて興奮する俺でも
上目遣いでもっているフォークを咥える姿は
初めてこの人を抱きたい、なんて生意気なことを考えさせた

翔「あ〜美味しいね、これも」モグモグ

たった一瞬のできごとだったはずだが
なんだか1時間くらいあなたと見つめあった気がする

マスター「ふふ、あなたたちいいわねえ♡」

翔「なにが?」

翔ちゃんはわざとなのか、それとも自分の素を見せれる相手しかいないこの空間にただ気が抜けたのか

それとも

翔「いつも俺たちこんなだよね?」

和也(俺の心を…弄んでるだけなのか)

貴方はグラスを片手に唇のホワイトソースを人差し指でなぞってみせると、そのまま咥えて舐めとった

和也(……)

下半身がうずうずする
貴方が欲しくてたまらない

それからの会話は火照る身体に気が散って
まるで覚えていない

ーーーーーー
ーー

翔「今日は楽しかった、ありがとうマスター」

マスター「いいのよ〜、アタシも久しぶりに翔ちゃんに会えて嬉しかった」

時刻は午前0時を回っていた
品川の夜はひんやりとしていた

和也「ありがとうございました。ご馳走様です」

マスターには感謝してもしきれない
連絡先を交換しておけばよかったと後悔したが、翔ちゃんの手前そんなこと言えなかった

和也(下手なことしたら今夜のことバレちゃうかもしれないし)

マスター「にのちゃんもいい子ね、また、いつでも来なさい」

そう言うとマスターは裏にこっそり連絡先の書かれた店の名刺を俺に渡してきた
和也「は、はい…!またきます…!」

なんだか俺の気持ちが伝わっていたようで嬉しかった

マスター「あーん可愛い笑顔♡翔ちゃん、しっかりにのちゃんのことおうちまで送って行ってね!こんなに可愛い子どこの男が狙ってるかわからないわよ!」

翔「はいはい、大丈夫だよー」

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