
世界で一番尊いあなた(嵐)
第3章 新しいきもちで
当たり前だが翔ちゃんだ。暗闇の中顔こそ見えないが隣には翔ちゃんしかいないし、微かに翔ちゃんの声がする
和也「ちょ、ちょっと。なにすんだよっ」
翔「なにって…覗いただけだけど(笑)」
翔ちゃんは面白そうにしていた
だが爆音のナレーションのせいで所々翔ちゃんの声が聞き取りづらい
どうやら展開は星の海を抜けて真っ暗な宇宙の果てにきたみたいだった
翔「にの、俺の…こ…聞こ…る?」
和也「えっ?…まあ、だいたいは聞こえるけど」
さっきまでの眠気などどこか遠くへ飛んで行ったみたいだ 必死にあなたの声を聞きとろうと耳を澄ます
対応は念のためにいつも通りにしているが、この暗闇と爆音の中そんな心配必要ない気がする
翔「そ…か。」
和也「…?なに?何か用があるんじゃないの?」
翔「…」
和也(…?なんだったんだ?俺が起きてるか確認しただけだったのかな)
俺は再度背もたれに寄りかかると今度は星を見ることに集中した
和也(まだ真っ暗だ…あ、でもどんどん地球に近づいてるみたいだな)
映像は時を巻き戻すようにして動いている
和也(もうすぐ星空が…)
だんだんと周りが明るくなってきたな、なんて考えていたら俺の目の前はまた、途端に真っ暗になった
和也(……え…?)
ふわりと香る香水の匂い
唇に触れる柔らかい感触
和也「…んっ…」
それは一瞬の出来事だったが
確かに起こった事実なのだ
翔ちゃんが俺にキスをした
目を見開いてこの状況を理解しようとしたその瞬間、辺りがぱあっと明るくなった
和也(しょ…うちゃ、ん)
満点の星空を背景に翔ちゃんはこちらを見てどこか切なげに笑っていた
それはとても美しくて、
まるで絵に書いた手に届かない彦星様みたいで
俺は胸が張り裂けそうになった
和也「翔ちゃ…ん、いま、俺に…」
翔「…にの…」
翔「…ごめんな」
心臓が爆発するんじゃなかってくらい音をたてている
それがうるさくて
頭がぼーっとして
真っ白だったが確かに翔ちゃんはそういった
和也(なんで…謝るの…?)
和也「翔ちゃん、それってどういう…!」
『以上を持ちまして、上映会を終了致します。』
俺の声を遮るように会場に終わりを告げるアナウンスが響く
それと同時にまたカメラが回り始めた
みんな思い思いに感想を口にする
雅紀「いやー、綺麗だった!」
和也「ちょ、ちょっと。なにすんだよっ」
翔「なにって…覗いただけだけど(笑)」
翔ちゃんは面白そうにしていた
だが爆音のナレーションのせいで所々翔ちゃんの声が聞き取りづらい
どうやら展開は星の海を抜けて真っ暗な宇宙の果てにきたみたいだった
翔「にの、俺の…こ…聞こ…る?」
和也「えっ?…まあ、だいたいは聞こえるけど」
さっきまでの眠気などどこか遠くへ飛んで行ったみたいだ 必死にあなたの声を聞きとろうと耳を澄ます
対応は念のためにいつも通りにしているが、この暗闇と爆音の中そんな心配必要ない気がする
翔「そ…か。」
和也「…?なに?何か用があるんじゃないの?」
翔「…」
和也(…?なんだったんだ?俺が起きてるか確認しただけだったのかな)
俺は再度背もたれに寄りかかると今度は星を見ることに集中した
和也(まだ真っ暗だ…あ、でもどんどん地球に近づいてるみたいだな)
映像は時を巻き戻すようにして動いている
和也(もうすぐ星空が…)
だんだんと周りが明るくなってきたな、なんて考えていたら俺の目の前はまた、途端に真っ暗になった
和也(……え…?)
ふわりと香る香水の匂い
唇に触れる柔らかい感触
和也「…んっ…」
それは一瞬の出来事だったが
確かに起こった事実なのだ
翔ちゃんが俺にキスをした
目を見開いてこの状況を理解しようとしたその瞬間、辺りがぱあっと明るくなった
和也(しょ…うちゃ、ん)
満点の星空を背景に翔ちゃんはこちらを見てどこか切なげに笑っていた
それはとても美しくて、
まるで絵に書いた手に届かない彦星様みたいで
俺は胸が張り裂けそうになった
和也「翔ちゃ…ん、いま、俺に…」
翔「…にの…」
翔「…ごめんな」
心臓が爆発するんじゃなかってくらい音をたてている
それがうるさくて
頭がぼーっとして
真っ白だったが確かに翔ちゃんはそういった
和也(なんで…謝るの…?)
和也「翔ちゃん、それってどういう…!」
『以上を持ちまして、上映会を終了致します。』
俺の声を遮るように会場に終わりを告げるアナウンスが響く
それと同時にまたカメラが回り始めた
みんな思い思いに感想を口にする
雅紀「いやー、綺麗だった!」
